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シャッターの「定期点検契約」のメリットを徹底解説

修理・交換2025.11.7

朝いちばんの開店作業。あるいは夜間の施錠。

私たちは無意識にシャッターを上げ下げしていますが、重い可動体をモーター・スプリング・レール・安全装置が一体で制御する設備だけに、少しの狂いが積み重なると「異音」「重い」「途中停止」「開かない」へと雪崩のように進行します。

トラブルは朝イチ・荒天後・繁忙期ほど起きやすく、ひとたび営業が止まれば売上の機会損失・人員手配の二重負担・安全リスクが一気に膨らみます。

そこで注目されるのが、シャッターの定期点検契約(予防保全契約)です。

定型の巡回点検・清掃・調整・消耗品の予防交換・緊急時の優先駆け付けを“仕組み化”することで、突発停止の確率を下げ、寿命を延ばし、総費用を平準化できます。

本コラムでは、関西全域(大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀)でシャッターを運用される管理者・オーナーの方に向けて、定期点検契約のメリット・費用対効果・実務フロー・業者選定の勘所を、現場視点でわかりやすくまとめました。

「シャッター定期点検契約」とは何か?

最初に、定期点検契約の中身と狙いを整理します。

単発の修理呼び出し(事後保全)と違い、定期契約は“壊さないための仕組み”を提供します。

特に台数が多い施設・人の出入りが多い店舗・24時間運用の倉庫では、点検の定期化=運用の安定化に直結します。

  • 契約の骨子
    1. 年1・年2・四半期・月次などの点検周期を取り決める
    2. 清掃・潤滑・締結・調整・動作試験・安全装置試験を標準パック化
    3. 消耗品(ローラー・ガイドのライナー・鍵・チェーン等)を予防交換ルール化
    4. 劣化傾向の見える化(写真・台帳・スコアリング)
    5. 突発時の優先駆け付け・割引・SLA(目標到着時間 等)を規定
    6. 年次の計画保全(大物部品の更新計画、台風・地震後の臨時点検枠)

シャッターの多くは「汚れ・潤滑不足・軽微な歪み」→「抵抗増」→「モーター/バネ過負荷」→「停止・破損」の順に悪化します。

初期原因は清掃・注油で解けるものが多数。

つまり“定期点検で未然に解く”ことが最短・最安のルートです。

「シャッター定期点検契約」のメリット

定期点検契約は“点検して終わり”ではありません。

事故予防・総コスト最適化・ダウンタイム削減・BCP(事業継続)まで、経営視点で効いてきます。

各メリットを“現場の瞬間”に置き換えて見てみましょう。

1 安全性:人身事故・物損リスクの低減

汚れや歪みを放置すると、落下・挟まれ・巻き込みなど重大事故の芽になります。

定期点検では安全装置(障害物検知・反転・非常操作)の試験も行うため、万一のときに止まる/反転する状態を維持できます。

2 コスト:修理費の削減と寿命の延伸(TCO最適化)

突発停止は駆け付け費+割増+部品高+休業損が重なり高コストになりがち。

予防的な清掃/調整で重故障に至る確率が下がり、大物部品を“壊れる前に計画的に”入れ替えることで寿命を2~5年延ばす事例も珍しくありません。

年間費の平準化は予算策定も楽にします。

3 運用:朝イチ停止や閉店時トラブルの回避

停止の“最悪タイミング”は開店直前・閉店直後

定期点検契約では駆け付け優先度受付24時間365日がセットになり、人が集まっている時間に止まらない仕組みを構築できます。

4 BCP:台風・地震・停電後の復旧を早める

関西は台風通過・豪雨・地震の影響を受けやすいエリアです。

契約者向けには荒天後の臨時点検枠在庫確保を優先し、“あしたの営業”を守る体制を敷けます。

5 信頼と見える化:写真付きレポートで社内合意が早い

写真・数値・点数化で「交換の必要性」を説明できると、社内決裁がスムーズです。

点検台帳は保険申請や監査対応の裏付けにもなります。

数字で見る費用対効果(簡易ROIシミュレーション)

契約は“安心”だけでなく数字で投資回収できます。

以下は一例ですが、発生確率と費用を掛け合わせるだけで年あたりの期待コストが見えてきます。

  • 前提(例):シャッター5台運用
    • 単発修理の平均:軽微故障 45,000円/件重故障 180,000円/件
    • 契約なしの年間発生見込み:軽微 2件/重故障 1件
    • ダウンタイムの逸失:50,000円/年(人件費・売上機会)
    • 契約あり:年額15,000円/台(合計75,000円)、契約割引で部品/作業▲30%、発生確率は軽微▲70%/重故障▲80%、ダウンタイムは▲80%

契約なしの期待コスト

  • 軽微 2件 × 45,000 = 90,000円
    重故障 1件 × 180,000 = 180,000円
    ダウンタイム = 50,000円
    → 合計 320,000円/年

契約ありの期待コスト

  • 年額費用 = 75,000円
    軽微発生 0.6件(2×30%)×(45,000×70%)= 0.6 × 31,500 = 18,900円
    重故障 0.2件(1×20%)×(180,000×70%)= 0.2 × 126,000 = 25,200円
    ダウンタイム 50,000×20% = 10,000円
    → 合計 129,100円/年

年間削減額 = 320,000 − 129,100 = 190,900円(約60%削減)
※数値はあくまで試算です。

台数・年式・環境で変動しますが、“突発を減らす・部品を計画更新する”だけで、費用の山が低く・平らになることはどの現場でも共通です。

「定期点検契約」で受けられる主なサービス

契約の中身は“点検だけ”ではありません。

故障を起こさないための一連の措置がパッケージになっているかが肝。

参考までに一般的な構成を解説します。

  1. 点検(清掃・潤滑・締結・調整・試験)
    レールの清掃、シリコン系潤滑、ボルト・ブラケットの増し締め、スラット/シャフトの芯出し、上限・下限リミットの確認安全装置試験
  2. 予防交換(消耗品)
    ローラー、ガイドの樹脂ライナー、チェーン、鍵周りなど、磨耗が進む前に交換
  3. レポート(写真・診断スコア)
    全景/銘板/作動/不具合部の写真と、今後1年の計画を含むPDF報告。
  4. 優先駆け付け・割引・SLA
    契約者は繁忙期でも優先。出張費・作業費の割引や目標到着時間を規定。
  5. 荒天後の臨時点検枠
    台風・豪雨・地震後に臨時巡回を差し込める体制。
  6. 台帳化・年次計画
    機番別カルテを作成し、寿命・次回更新の見込みを可視化。複数拠点は一括台帳で。

契約周期の選び方

頻度は使用回数×設置環境×重要度で決まります。

“回すほど摩耗する”“湿るほど錆びる”が基本。

迷ったらまず年1、繁忙・多回転・潮風・粉塵なら年2以上が安心です。

  • 年1回(標準):店舗1~3台、1日1~2回の開閉、屋内寄りの環境
  • 年2回(梅雨前+台風前が人気):路面店・海沿い・幹線道路沿い、1日3回以上の開閉
  • 四半期点検:倉庫/物流拠点/24h施設。回数多・大型で一気に摩耗が進む現場
  • 月次巡視+半期点検:重要インフラ・病院・ホテル・大型商業施設など、止められない現場

なお、梅雨前(防錆)・台風前(飛散・歪み対策)・年末(干渉の洗い出し)に重点を置くと体感効果が高いです。

症状別に見る改善ストーリー

ここではよくある症状を入口に、定期点検契約でどう改善できたかを疑似ケースでご紹介します。

自社の状況に当てはめて、効果をイメージしてみてください。

  • ケース1:キーキー異音→レール清掃+潤滑で瞬時に改善
    砂塵が溝に溜まり金属摩耗音。定期契約で月次巡視→半期点検に切替、ほこり→泥化→固着の負の連鎖を断ち切り、モーター電流値の平準化にも成功。
  • ケース2:朝イチで動かない→非常操作→その場で復帰
    前夜の幅木ロック掛け忘れリミットズレが重なって停止。定期契約の手順教育復帰ガイドで現場対応可能に。午前中の売上を守れた。
  • ケース3:台風後に歪み→スラット部分交換を計画的に
    飛来物で局部曲がり。契約者は部材優先確保翌日応急修正・翌週交換写真レポートにより保険対応もスムーズ。
  • ケース4:重い・遅い→チェーン伸びとバネへたり
    予兆データ(電流・時間)を前年から蓄積。期首の計画保全で交換、突発停止ゼロを達成。

業種別の「定期点検契約」のメリット

同じシャッターでも、現場の“痛点”は業種で違います。

メリットの刺さりどころを把握すると、社内提案が通りやすくなります。

  • 小売・路面店朝イチ停止回避騒音低減(近隣クレーム対策)
  • 飲食:油煙・湿気・塩分付着による錆/固着定期洗浄で予防
  • 物流倉庫回数多×台数多。四半期点検で故障率を一桁%へ
  • 工場粉塵・金属粉対策に重点清掃、安全装置の厳密試験
  • 医療・介護・ホテル夜間対応静音メンテ監査対応レポート
  • マンション・駐車場住民クレーム減緊急対応の到着SLAが安心

現場でできる“毎月5分”のセルフメンテ

契約しても毎月5分のセルフケアで効果が倍増します。

逆にやってはいけない自己流も明確にしておきましょう。

  • やるべき:レール溝のほこり・小石を取る/乾拭き異音・偏りに気づいたらメモ
  • やめるべきCRC系オイルの過剰塗布(埃を呼び泥化)/高圧洗浄(電装に水侵入)/バネ・リミットの自己調整(危険)
  • 気づきメモの型:「いつ」「どこ」「どんな音/感触」「天気」(点検日に再現性が確認しやすくなります。)

点検記録は“いざという時”の盾になる

本コラムは「定期点検契約(予防保全)」の解説ですが、防火シャッター等の法定点検(防火設備)が別に存在します。

保守台帳と写真は、監査・保険・事故説明の第三者性を担保する強い味方です。

  • 防火設備の年次検査(別制度)と日常の予防保全を併走
  • 是正工事の前後写真保険申請がスムーズ
  • 作業手順・安全配慮の記録は、事故時の説明責任の土台に

なお、法定点検の段取りが未整備の方は、シャッター119にご相談ください。

検査員ネットワークとの連携で、保守と法定を一体で設計します。

安さで選ぶと危険?料金イメージと見積の見方

見積書の単価だけで比較すると、作業範囲が薄い業者を選んでしまいがち。
実はこれは失敗のもとです。

何を・どこまで・どれくらいの粒度でやるのか、定義を見極めるのがコツです。

  • 年額の目安(参考レンジ)
    1. 軽量シャッター:12,000~20,000円/台・年
    2. 重量・大型・オーバースライド:18,000~36,000円/台・年
    3. 台数割引・一括拠点割あり(※実機・環境で変動)
  • 比較ポイント
    1. 点検項目の粒度(清掃・潤滑・締結・調整・安全試験まで含むか)
    2. 写真枚数・レポート品質(全景・銘板・作動・不具合が揃うか)
    3. 優先駆け付け・SLA(繁忙期の到着目標)
    4. 割引・在庫確保(部品・作業の契約割引率/在庫前倒し)
    5. 荒天後の臨時枠
    6. 他社施工・混在機種への対応力

なお、このような言葉を使う業者は要注意です。

  • 「点検します(内容不明)」
  • 「写真は要請時のみ」
  • 「安全装置試験は別料金」
    → 結局“壊れてから高い修理”に戻ってしまいます。

契約書で押さえるべき要点

気持ちよく長く続く契約は、最初の取り決めで決まります。

SLA/適用範囲/料金規定の解像度を上げましょう。

  • SLA(到着目標・時間帯):平日・夜間・荒天時の目標
  • 作業範囲:標準点検と別途工事の境界、予防交換リスト
  • 料金:割引率・時間外・荒天・キャンセル規定
  • 安全と鍵管理:立会い要否・警備連携・鍵の扱い
  • 再委託:外部協力時の品質保証と監督
  • 写真・記録の扱い:保管年限・個人情報配慮

シャッター119の「契約までの流れ」

シャッター119では、シャッターに関することであれば、どんなことでもご相談にのれます。

無料相談→無料出張見積→初回整備→定期運用まで、すべて並走します。

  1. 無料相談(電話/フォーム)
    台数・症状・設置環境をヒアリング。
  2. 出張見積
    現地確認→台数確定・劣化度診断最適周期のご提案
  3. 初回整備(立ち上げ)
    清掃・潤滑・調整・軽微是正でベースラインを整える。
  4. 契約開始
    点検スケジュールを年次で確定(梅雨前・台風前を推奨)。
  5. レポート納品
    写真・診断・予防交換計画をPDFで。
  6. 緊急対応
    契約者優先で24時間365日駆けつけ。

複数拠点の一括導入や、他社からのリプレイスなども特別条件をご用意しています。

ぜひお気軽に比較検討ください。

よくある質問(FAQ)

検討時に多い疑問に、ひとつずつお答えします。

ここで不安を解消して、社内提案にお役立てください。

  • Q:他社が施工したシャッターでも契約できますか?
    A:できます。メーカー混在・年式ばらつきもOK。台帳化で一元管理します。
  • Q:点検は営業時間外にできますか?
    A:可能です。早朝・夜間・休業日を柔軟に指定いただけます。
  • Q:契約すると修理費は無料になりますか?
    A:無料ではありませんが、契約割引・在庫確保・優先手配で総額と停止時間が下がります
  • Q:最低契約期間は?途中解約は?
    A:1年が基本。事情による途中解約や拡大・縮小もご相談ください。
  • Q:写真はどこまで撮影しますか?情報管理は?
    A:設備と周辺のみ。個人情報配慮の上で厳正管理します。
  • Q:防火設備の年次報告は含まれますか?
    A:別メニューです。ただし併走・一体運用の設計は可能です(検査員連携)。

発注前に“ここだけは”確認

最後に、見積書と提案書で最低限チェックすべきポイントを一覧化します。

印刷してマーカーで潰すのがおすすめです。

  • 点検項目の明文化(清掃・潤滑・締結・調整・安全試験)
  • 写真レポート(全景・銘板・作動・不具合)
  • 優先駆け付けの有無と到着SLA
  • 契約割引率(部品・作業)と在庫確保
  • 荒天後の臨時枠の扱い
  • 他社施工・混在機種対応
  • 作業時間帯の柔軟性(早朝/夜間/休日)
  • 鍵・警備・安全の取り決め
  • 契約期間・途中変更の条件
  • 個人情報・記録保管の方針

まとめ

ここまで見てきたとおり、定期点検契約は安全・コスト・運用・BCPのすべてに効きます。

突発を減らす・寿命を延ばす・費用を平らにする。そして写真で見える

これが、忙しい現場にとっての最大の価値です。

  • “壊れてから考える”から“壊さない仕組み”へ。
  • 費用の山を小さく・平らに。
  • 朝イチ・荒天後・繁忙期に止めない。
  • レポートで合意形成が速い。

定期点検契約は「止めない」「長持ちさせる」ための最短ルートだと思っていただければと思います。

なお、シャッターの定期点検契約の導入をご検討の方は、ぜひシャッター119にお任せください。

無料相談・無料出張見積で、台数・環境・予算に最適なプランをご提案します。

まずはお気軽にご相談ください。1台から全拠点一括まで、最短で段取りいたします。

【ご依頼の流れ】

  • 点検:まず、シャッターの損傷箇所を点検します。
  • 見積もり:修理にかかる費用を見積もります。
  • 修理:必要な部品を交換し、シャッターを修理します。
  • 動作確認:修理後、シャッターが正常に動作するか確認します。

修理は、必ず依頼いただいたお客様とお話し、ご納得いただいた上で開始させていただきます。

「当初の見積もりよりも部品の発注をしないといけなくなりそう」「費用がかかりそう」だと判断した場合は、必ず手を止めて再度ご提案をさせていただきます。

いきなり修理を始めて、修理後にビックリする金額を請求するようなことはございませんのでご安心ください。

About Us

この記事の著者

シャッター119 編集部

シャッターに関するお役立ち情報を発信しています。代表の私が長年の経験に基づき、修理費用の目安、業者選びのポイント、日々のメンテナンス方法などを簡潔に解説。シャッターに関する疑問を、スピーディーに解決します。シャッターの修理・交換も「シャッター119」にお気軽にご相談ください♪

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