工場の搬入口や倉庫の出入口、ビルの防火区画などで使われている大型のシャッターは「重量シャッター」と呼ばれます。店舗やガレージで使われる軽量シャッターと見た目は似ていますが、スラットの厚みや骨組みの強度、求められる性能がまったく異なります。
この記事では、重量シャッターの用途や構造、軽量シャッターとの違い、価格相場と施工費用の目安までまとめて解説します。設置や交換を検討している方はもちろん、「自分の建物のシャッターがどちらか分からない」という方も参考にしてください。
重量シャッターとは?工場・倉庫・防火区画で使われる理由と用途
重量シャッターの定義
重量シャッターは、厚さ約1.2〜1.6mmの鋼板で作られたスラット(細長い板)を連結した巻き上げ式シャッターです。スラットだけでなく、シャッターを巻き取るシャフトやガイドレール、まぐさ(開口部上部の横材)もすべて頑丈に作られており、幅10m以上の大開口や強い風圧、火災時の高温に耐えられるのが特徴です。
本体が非常に重いため、基本的には電動開閉で、停電時に備えた手動操作用のチェーンやハンドルが付いています。
主な用途
- 工場や物流倉庫の搬入口(トラックやフォークリフトが出入りする開口部)
- ビルやショッピングモールの防火区画(火災時に延焼を防ぐ仕切り)
- 立体駐車場の出入口
- 商業施設のバックヤードや大型店舗の入口
- 海沿いや高層階など強風を受ける場所の外壁開口部
重量シャッターが選ばれる理由
大開口に対応できる
軽量シャッターは幅5m前後が限界ですが、重量シャッターは幅10m以上、面積数十㎡の開口部にも設置できます。
耐風圧性能が高い
厚いスラットと強固なガイドレールで、台風や強風時にもシャッターが外れたり歪んだりしにくい構造です。
防火設備として認定された製品がある
建築基準法で定められた防火区画には、防火設備としての認定を受けたシャッターが必要です。重量シャッターの多くはこの基準に対応しており、法律で設置が義務付けられている場所にも使えます。
耐久性が高く長く使える
骨組みが頑丈で部品も大型なため、毎日何度も開閉する工場や倉庫でも長期間使用できます。
軽量シャッターとの違いを比較|スラット厚・耐風圧・用途・価格
比較表
| 比較項目 | 重量シャッター | 軽量シャッター |
|---|---|---|
| スラットの厚み | 約1.2〜1.6mm | 約0.5〜0.8mm |
| 開閉方式 | 基本は電動(手動操作装置付き) | 手動または電動 |
| 最大開口幅の目安 | 10m以上 | 約5m前後 |
| 耐風圧性能 | 高い | 標準タイプは低め |
| 防火設備への対応 | 多くの製品で対応 | 一部製品のみ |
| 主な用途 | 工場・倉庫・防火区画 | 店舗・ガレージ・住宅 |
| 法定点検 | 防火設備の場合は義務あり | 原則なし |
| 価格 | 高い | 安い |
スラット厚と重さの違い
最も分かりやすい違いはスラットの厚みです。重量シャッターは軽量シャッターの約2倍の厚みがあり、同じ大きさでも本体の重さは数倍になります。そのため手動で開閉するのは難しく、モーターによる電動開閉が基本です。
耐風圧の違い
軽量シャッターは店舗や住宅の防犯・目隠しが主な目的で、強風を想定した設計ではありません。一方、重量シャッターは外壁の開口部を守る建材として設計されており、台風時の風圧にも耐えられる強度を持っています。
使い分けの目安
- 開口幅が5mを超える、または面積が大きい場合は重量シャッター
- 防火区画や消防法の規制がある場所は重量シャッター
- 店舗の入口や住宅のガレージなど人や乗用車が通る程度なら軽量シャッター
必要以上に重量シャッターを選ぶとコストが大きく膨らむため、設置場所の条件に合わせて選ぶことが大切です。
見分け方
手でスラットを触ってみて、厚みがありずっしりと重い場合は重量シャッターです。シャッターボックスの端やガイドレールに貼られたメーカーの銘板(製品名や型番が書かれたプレート)で確認する方法もあります。
重量シャッターの構造と種類|管理用・防火シャッター・手動と電動
重量シャッターの基本構造
| 部位 | 役割 |
|---|---|
| スラット | 連結して幕となる本体部分。鋼板を波型に加工している |
| シャフト(巻取軸) | スラットを巻き取る軸。重量シャッターでは太く頑丈 |
| ガイドレール | スラットの両端を支え、上下にガイドする溝 |
| まぐさ | 開口部の上に設けた横材。シャッターボックスを支える |
| 開閉機(モーター) | 電動でシャッターを上下させる装置 |
| 座板 | シャッター最下部の板。障害物を感知するスイッチが付く |
| 危害防止装置 | 閉まる途中で人や物に当たると自動で停止・反転する安全装置 |
2005年以降、防火シャッターには危害防止装置の設置が義務付けられています。古い建物では未設置のケースもあるため、点検の際に確認しておきましょう。
管理用シャッターと防火シャッター
管理用シャッター
外壁の開口部に設置し、防犯や風雨の侵入を防ぐことを目的とした重量シャッターです。工場の搬入口や倉庫の出入口に使われます。
防火シャッター
火災時に自動で閉まり、延焼を防ぐための重量シャッターです。煙や熱を感知するセンサーと連動して閉鎖する仕組みで、建築基準法に基づく防火設備の認定を受けた製品が使われます。
手動タイプと電動タイプ
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 電動式 | スイッチやリモコンで開閉。大型・高頻度の開閉に対応。停電時用に手動チェーンが付属 |
| 手動式 | チェーンやハンドルで開閉。小型の重量シャッターや開閉頻度が低い場所向け |
そのほかの種類
- グリルシャッター:格子状で中が見える、通風もできるタイプ
- ステンレス製・アルミ製:錆に強く、食品工場や海沿いで使われる
- 耐風圧強化タイプ:台風の多い地域向けに強度を高めた製品
価格相場と施工費用の目安|三和・文化など主要メーカーの価格感
サイズ別の価格相場
重量シャッターの価格は、開口部のサイズ、電動の有無、防火設備認定の有無で大きく変わります。
| サイズの目安(幅×高さ) | 手動式(本体) | 電動式(本体) |
|---|---|---|
| 約3m×3m | 約40万〜70万円 | 約70万〜120万円 |
| 約5m×4m | 約70万〜120万円 | 約120万〜200万円 |
| 約8m×5m以上 | 要見積もり | 約200万〜400万円以上 |
防火シャッターの場合は、煙感知器や自動閉鎖装置が加わるため、同じサイズでも20〜50%程度高くなるのが一般的です。
施工費用の目安
| 内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 取り付け工事費 | 約15万〜40万円 |
| 電気工事費 | 約5万〜15万円 |
| 既存シャッターの撤去・処分 | 約5万〜15万円 |
| 足場や重機が必要な場合 | 別途数万〜数十万円 |
本体と工事を合わせると、電動式の重量シャッターで100万〜300万円程度が一つの目安です。開口部の高さがある場合や、建物側の下地補強が必要な場合はさらに費用がかかります。
主要メーカーの価格感
- 三和シヤッター工業:国内最大手で製品ラインナップが最も豊富。管理用から防火、耐風圧強化タイプまで揃う
- 文化シヤッター:防火シャッターや危害防止装置の技術に強く、商業施設で多く採用
- 東洋シヤッター:工場・倉庫向けの製品が充実し、価格を抑えやすい
メーカー間の価格差は大きくなく、サイズと仕様が価格を左右する主な要素です。正確な金額は現地調査のうえで見積もりを取りましょう。
修理で済むケースも多い
「動かなくなった」「途中で止まる」といったトラブルは、モーターや座板スイッチ、危害防止装置の部品交換で直ることが少なくありません。全交換の前に修理で対応できないか確認することで、費用を大幅に抑えられます。
重量シャッターの修理・点検はシャッター119へ|無料見積り・即日対応
重量シャッターは本体が大きく重いため、トラブルが起きると工場の操業や物流に直接影響します。また、防火シャッターは法律で定期点検が義務付けられており、不具合を放置すると火災時に正常に閉まらない危険もあります。
シャッター119は、関西・東海エリア全域即日対応が可能なシャッター修理・交換の専門業者なシャッター修理の専門業者です。重量シャッターの開閉機やモーターの修理、危害防止装置の交換、スラットやガイドレールの補修から、全交換、定期点検までまとめて対応しています。
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