シャッターは住宅の防犯や防災に欠かせない設備ですが、長年使用していると開閉が重くなったり、サビが目立ったりと様々な不具合が生じます。いざシャッターを交換しようとすると、その費用に驚かれる方も少なくありません。そこで気になるのが、国や自治体からの補助金が利用できるかどうかではないでしょうか。
結論から申し上げますと、条件を満たせばシャッター交換でも補助金を受け取ることが可能です。この記事では、シャッター交換で利用できる補助金制度の種類や適用条件、そして失敗しないための申請のコツについて詳しく解説していきます。
シャッター交換に補助金は使える?知っておきたい基礎知識
経年劣化だけでは対象外になることが多い
シャッターを新しくする際、単純に古くなったから交換するという理由だけでは、補助金の対象となることはほとんどありません。国や自治体が補助金を交付する目的は、国民の生活の安全性向上や環境への配慮を促進することにあるからです。
そのため、防災性の向上、防犯対策、あるいは断熱性の向上といった明確な目的が必要となります。ご自身の住まいの課題を解決するための工事であることが、補助金を利用する上での大前提となります。
補助金は着工前の申請が絶対条件
補助金制度を利用する上で最も注意しなければならないのが、申請のタイミングです。ほぼすべての補助金制度において、工事を開始する前に申請を行い、交付決定の通知を受け取ってから着工するという手順が定められています。
すでに工事が終わっている、あるいは工事の途中で申請をしても受理されることはありません。事前の情報収集と計画的な準備が非常に重要となります。
国の制度と自治体の制度の違い
補助金には、大きく分けて国が実施しているものと、お住まいの市区町村などの自治体が実施しているものの二種類があります。国の制度は予算規模が大きく、全国どこからでも応募できるのが特徴です。一方、自治体の制度は地域の実情に合わせた独自の条件が設定されており、例えば台風被害が多い地域では防災対策に対する補助が手厚いといった特徴があります。
防災や断熱が鍵!シャッター交換で利用できる主な補助金制度
国が主導する省エネ対策の補助金
現在、国を挙げて住宅の省エネ化を推進しており、その一環として断熱性能を高めるリフォーム工事に対する手厚い補助金制度が用意されています。シャッター単体の交換だけでなく、窓の改修などと組み合わせることで対象となるケースが多く見られます。
子育てエコホーム支援事業
この事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ投資を支援するための制度ですが、リフォーム工事に関しては全世帯が対象となります。開口部の断熱改修(窓やドアの断熱性を高める工事)の一環として、断熱性能の高いシャッターへの交換や、防犯性のあるシャッターの設置が補助の対象となる場合があります。
先進的窓リノベ事業
既存の住宅の窓を省エネ効果の高い断熱窓に改修する費用を補助する制度です。こちらは主に内窓の設置や外窓の交換がメインとなりますが、これらの工事と同時に外付けのシャッターを設置する場合、総合的な断熱改修として認められる可能性があります。
自治体が実施する独自の補助金・助成金
お住まいの自治体によって制度の名称や内容は異なりますが、以下のような名目でシャッター交換が対象となる補助金が用意されていることがあります。
- 住宅リフォーム助成事業
- 防災・減災対策補助金
- 防犯対策設備導入助成金
- 高齢者住宅改修費用助成制度
自治体の補助金は予算の上限に達し次第、期間内であっても受付を終了してしまうことが多いため、年度の始まりである四月以降、早めに情報を確認し申請に動くことをおすすめします。
| 制度の種類 | 実施主体 | 主な目的と特徴 | 併用の可否 |
| 省エネ・断熱系 | 国 | 住宅の断熱性能向上によるエネルギー消費の削減 | 自治体の制度と併用可能な場合が多い |
| リフォーム・防災系 | 市区町村などの自治体 | 地域の防災力向上、地元経済の活性化、防犯対策 | 国の制度と併用可能な場合が多いが、要確認 |
補助金を受け取るための適用条件と対象となる工事内容とは
申請者に求められる基本的な条件
補助金は公的な資金であるため、誰でも無条件に受け取れるわけではありません。制度によって詳細は異なりますが、共通して求められることが多い基本的な条件をリストアップします。
- 申請する住宅に申請者本人が居住していること
- お住まいの市区町村における住民税や固定資産税などの税金に未納・滞納がないこと
- 過去に同一の補助金制度を利用していないこと
- 暴力団排除条例(反社会的勢力との関係を断ち切るための条例)に違反していないこと
補助金の対象となる主なシャッター交換工事
補助金の目的に沿った工事であることが求められます。具体的には以下のような工事が対象として認められやすい傾向にあります。
- 断熱性能を有するシャッターへの交換工事
- 台風などの飛来物から窓ガラスを守るための防災シャッターの設置
- 防犯性能の高いディンプルキー(表面に複数のくぼみがある防犯性の高い鍵)や防犯建物部品(防犯性能の高い建物部品の目印であるCPマーク)に認定されたシャッターの設置
- 高齢者の負担を軽減するための、手動シャッターから電動シャッターへの交換(バリアフリー改修の一部として認められる場合)
対象外となってしまうケース
一方で、以下のような場合は補助金の対象外となる可能性が高いため注意が必要です。
- 単なるデザイン変更や色あせによる交換
- 店舗や事務所など、居住用以外の建物への設置
- DIY(専門業者を介さない自分自身での工事)による設置
- 指定された基準(断熱性能基準や防犯基準など)を満たさない安価な製品の使用
失敗しないために!補助金申請の流れと審査を通るためのコツ
補助金申請から受け取りまでの基本的な流れ
補助金を確実に受け取るためには、正しい手順で手続きを進める必要があります。一般的な申請の流れは以下の通りです。
1. 制度の調査と業者選び
まずは利用できそうな補助金制度を調べます。自治体のホームページを確認するか、窓口で相談しましょう。その後、補助金申請の実績が豊富で、制度に登録されている施工業者を選定します。
2. 見積もりの取得と事前申請
業者に現地調査を依頼し、補助金の要件を満たす製品での見積もりを作成してもらいます。この見積もり書や施工前の写真などを添えて、自治体や国の事務局へ交付申請を行います。
3. 交付決定通知の受領と着工
審査が通り、交付決定通知書が手元に届いてから、いよいよ工事を開始します。通知を受け取る前に着工してしまうと補助金が受け取れなくなるため、絶対にフライングしてはいけません。
4. 工事完了と実績報告
工事が無事に終了したら、施工後の写真や領収書などをまとめて完了報告(実績報告)を行います。この報告をもって、図面や計画通りに工事が行われたかどうかの最終確認がなされます。
5. 補助金の受け取り
実績報告の審査が完了し、問題がなければ指定した口座に補助金が振り込まれます。申請から受け取りまで数ヶ月かかることも珍しくありません。
審査をスムーズに通るためのコツ
補助金の審査を滞りなく通過させるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
- 登録事業者へ依頼する国の補助金制度の多くは、あらかじめ事務局に登録された登録事業者(補助金事業に参加するために事前登録を済ませた施工業者)が工事を行うことが必須条件となっています。業者選びの段階で、必ず登録事業者であるかどうかを確認してください。
- 施工前後の写真を正確に記録する補助金の申請には、工事の前後を示す写真が必須となります。とくに施工前の写真は後から撮影することができないため、全体像がわかるものと、品番などがわかる寄りの写真の両方を、施工業者にしっかりと撮影してもらうよう依頼しましょう。
- 申請書類の不備をなくす当たり前のことですが、書類の記入漏れや添付書類の不足は審査の遅れに直結します。住民票や納税証明書など、ご自身で用意しなければならない公的書類は、有効期限に気をつけながら早めに取得しておきましょう。
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